脱炭素化社会の省エネ住宅と暮らし-1
「こんにちわ」ホームプランの杉本です。
地球の温暖化により地球規模のいろいろな問題が起きはじめ、世界中で脱炭素化社会に移行しようと叫ばれています。
気候変動とそれによる自然災害、石油・天然ガス・石炭など自然資源の相場価格が高騰、それが原因で日常生活の電気・ガス・ガソリンから食品までが値上りしています。
また、世界目標のSDGsやイギリスで開かれた脱炭素対策の世界会議COP26など、持続可能な未来に向けた大きな目標や対策が検討されています。
そこでこれからの日本でも、脱炭素社会を実現させるために省エネ技術で建てる住宅が必要になります。
高気密・高断熱の省エネ住宅なら快適な暮らしが出来るのかな?
省エネ住宅なだけでは、家庭の電気使用量は減らせないとは?
今回のブログ記事は、脱炭素社会や省エネ住宅に興味が有る人や、新築住宅を計画されている皆さんの参考になると思います。
脱炭素社会に対応できる住宅を建てるには、海外住宅先進国の正しい省エネ技術と設備を整えてできるパッシブハウス・ゼロエネルギー住宅・自給自足住宅を正しく理解することや、住宅先進国ではない日本が省エネ技術に遅れている状況を把握しその原因を知る必要があると思います。
テレビでは、脱炭素化の必要性をテーマに日本のエネルギー戦略が話題になることも多くなりました。
競争が激しいEV車。その日本の新型モデルが予定されるとテレビ報道されることが多い。
しかし省エネ住宅の報道はと言えば、「1台のエアコンで1年中全室が快適に暮らせる住宅があるらしい。それが本当なら、凄いよね」と、知識豊富なテレビコメンテーターが少し述べる程度で、一般に省エネ住宅の関心はまだ低いようです。
日本でも海外の省エネ技術を真似ることで、一般的な省エネ住宅の中で日本では一番進んでいると言える、「1台のエアコンで快適な暮らしが出来る住まい」が最近になって出来るようになった。
「1台のエアコンで快適な住まいが有る」と聞けば、驚くほど大きなインパクトが有ります。
ところがその住宅は、通常のエアコン2台~3台分を大型のエアコン1台にして1年中快適に暮らせるもので、
その住宅の省エネの住宅技術や知識は、海外住宅先進国のアメリカやカナダで30年位前から行われていた省エネ技術の一部を利用した程度のことで、日本の省エネ住宅は進んでいる海外に比べると常に遅れている。
それでも、この「エアコン1台で快適に暮らせる住宅」に、太陽光発電や蓄電池設備を備えたならば、海外と同じ本当のゼロエネルギー住宅や自給自足住宅に近い省エネ住宅となって少しは希望が持てる。
それでは、10年くらい前に日本で建てられていた、日本のゼロエネルギー住宅や自給自足などの省エネ住宅は何だったのか?と、疑問になる。
それら日本の省エネ住宅とされていた住宅は、海外の省エネ住宅とは内容や性能が違っていて、省エネ技術や知識もなく普通に建てた住宅に太陽光パネルなどの設備やシステムを備え付けて、ただ無駄にコストを掛けてしまった名ばかりの住宅にすぎなかった。
つまり、そのころの日本の業者は省エネ技術の知識も無く、ゼロエネルギー住宅などのベースとなる省エネ住宅を建てる能力も無かったのに、海外で考えられたパッシッブハウスや自給自足住宅と同じ性能を持った住宅が出来たように思い込み勘違いをしていたのです。
そしていまでも日本の業者は、ZEH(ゼロエネルギー住宅)、パッシブハウス、自給自足住宅の本当の知識がない人が多い。
太陽光パネル発電システムが脱炭素社会の自然エネルギー発電に最も有効なことは間違いではないけれど、今までと同じことを続けていたら日本の脱炭素化は海外からもっと遅れてしまう。
15年くらい前のオール電化が流行した頃の日本は、太陽光パネル設置に補助金が出て発電した電気を良い値段で買い取る制度も有って、太陽光発電のパネル台数は世界のトップクラスだったそうです。
それなのに、今でも火力発電に頼り太陽光発電設備台数も落ち込み、世界の脱炭素化から遅れてしまった。
そのことは、世界会議COP26で「化石賞の国」として皆が知ることになった。
海外の住宅先進国では、進んだ省エネ技術やパッシッブハウスや自給自足住宅を建てる技術や知識は、住宅業者なら誰でも知っている一般的な常識です。
海外の進んだ省エネ技術や施工技術とそれらの知識は、優れた省エネ住宅をお手ごろ価格で提供するのを可能にします。
太陽光パネル発電と省エネ技術で建てた住宅が増えて家庭の電気使用量が下がって、それで余った電気を自宅のEV車に使うとか、余った電気を売って必要とする所で使うように出来れば、火力発電に頼らないクリーンエネルギーの脱炭素社会に近づけます。
でも、パッシブな持続可能な暮らし方や意識を持つことも重要で、それが一般社会に広がらなければ、省エネ住宅だけでは脱炭素社会は実現できないと思います。
また、エアコンの有る家庭が珍しかった昔の日本と違って、今の暮らし方や住宅のデザインが変わってしまった。
あの頃のパッシブな暮らし方や住宅デザインが、これからの暮らしや住宅に必要だと思います。
日本で昔から行われていたパッシブ(持続可能)な暮らし方とは、「住宅に軒や庇が必ず有った」、「暑い夏の時期には道路の水を撒く」、「遮光のために家の窓にスダレをかけた」、「南側に落葉樹を植える」、「朝顔などのグリーンカーテン」などのことです。
これらの日本の気候に合わせた住まいと暮らし方を取り入れるべきです。
このことは、夏前の衣替えをするファッションと住まい方も同じことなのです。
年中エアコンに頼り過ぎた生活では無くて、家の衣替えや暮らし方を日本の四季に合わせて変えることを意識することが大切です。
つまり、持続可能なパッシブな暮らし方とは、日本の春夏秋冬太陽の傾きによる太陽光の角度の違いを利用して、冬の寒い時期には太陽の熱エネルギーを室内に取り込んで、夏の暑い時期には遮光して室内が暑くならないようにする工夫することです。
上手に日光や風の自然エネルギーを取り込んで省エネのパッシブな暮らしをするように成れば、脱炭素な社会が可能になるだけでなく、人の身体にも優しく健康的な生活をすることにもなります。
そして、高気密・高断熱の住宅の省エネ性能を上げて、外気温から室温を保てることも重要です。
例えば25年前に建てた私の家では、夏の早朝に家の窓すべてを全開にして新鮮な涼しい空気に入れ替えてから窓を閉めます。
そうすれば昼頃までエアコンなしで快適な室温を保ち身体にも優しく暮らせます。昼を過ぎ午後3時ごろになってから室内が暑くなったと感じてエアコンで冷やせば、直ぐに室内が適温になってその後も少ない電力で快適さを持続できます。
冬も同じことで、冷たい外気温に影響されにくい省エネ住宅の室内は、日光が窓から差し込む住宅ならば、早朝と夕方から夜の間だけ暖房器具に頼れば室内は一日中快適な温度に保たれます。
そして、優れたパッシブな住宅デザインは、住宅の高気密・高断熱の省エネ性能を高める役割と、室温調整の効率性を高める機能をもたらします。
次回のブログ記事では、当社が考える更に参考となる最新情報などを述べさせていただきます。
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